地域の課題に、自分たちで向き合う——学生×地域×専門家で挑んだ共創のかたち

事例

静岡大学を中心に開催された複数のアイデアソン/ハッカソンでは、地域課題を学生・地域住民・行政職員が一緒に考える「共創の場」が生まれている。シビックテック・ラボがファシリテーションやデータ活用支援を担い、SDGsやオープンデータをテーマに、地域に眠っていた課題を「見える化」し、プロトタイピングまで展開。若者の視点と地域の知恵が交わる、実践型の地域共創が静かに広がっている。
 

課題感・状況 ― 誰かが解決してくれる、では前に進まない

地域には、課題が山ほどある。

人口減少、空き家、公共交通の不便さ、防災や福祉、情報格差。

けれど、「誰かがやってくれるだろう」と思っていては、変化は起きない。

静岡大学では、こうした“地域のリアルな困りごと”に学生たちが関心を持ち始めていた。

ただし、アイデアを出すだけでは終わらない。

地域の人と一緒に考え、専門家や行政も交えて、試してみる。

その挑戦が、「Design for Local」や「SDGsワークショップ」「オープンデータハッカソン」などのかたちで始まった。

取り組み ― データを使って、地域とともに“考え・描き・試す”場づくり

共創の場には、学生・市民・自治体職員・専門家など、さまざまな立場の人が参加する。

進行役を務めるのは、地域課題の可視化とテクノロジー活用に強みを持つシビックテック・ラボ

たとえば、静岡市と連携した「オープンデータハッカソン」では、

といったプロセスが、短期間で一気に進められた

まちの現場に足を運び、実際の利用者の声を拾うフィールドワークも実施。

そこにサービスデザインやUX視点の講座を加えることで、アイデアがより現実的に・具体的にかたちになっていった。

価値創造 ― 共創のプロセスが、地域に「問い」を残していく

この取り組みの価値は、完成したアプリやツールだけではない。

そのプロセス自体が、地域の関係性を耕していく

参加した学生からは「まちがぐっと身近になった」、地域の参加者からは「自分たちの課題を他人事にせず向き合えた」という声も。

プロトタイプはそのまま地域活動の素材になり、一部は行政の中でも再活用の動きが始まっている。

結論

課題を共有し、関係者が対等な立場で意見を出し合い、試行錯誤を重ねる——

これこそが、これからの地域づくりに欠かせない“共創”のスタイルだ。

静岡大学とシビックテック・ラボが進めてきた一連の取り組みは、地域・若者・専門家の知恵と行動をつなげる「実験の場」として、静かに成果を生み出しつつある。

今、地域に必要なのは「完璧な正解」ではなく、ともに考え、動き出す仲間とプロセスかもしれない。

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