実施概要
行政の窓口改革の鍵は、表面的な解決策ではなく地域自身が描く明確なビジョンです。シビックテック・ラボは職員との深い対話や実体験を重ね、本当に地域が求める窓口の形を明確化しました。データ分析により地域ごとのニーズを掘り起こし、職員自身が主体となり具体的な改革プランを段階的に構築。そのプロセスを通じ、自治体内に持続的な窓口改革の仕組みが確立されました。
- 団体名:青森県庁・平内町・中泊町・黒石市
- サービス名:選べる申請相談タッチポイント
1.実施内容
1.実施内容
手探りで始まったプロジェクト
プロジェクトはまさに形のない状態から始まりました。自治体では「書かない窓口」という新しい取り組みを掲げていましたが、具体的な実行プランやビジョンがなく、各職員は進むべき方向が見えず不安を抱えていました。業務は各職員の経験に依存しており、現場と情報部門との温度差も目立ち、お互いが何をしているか十分に理解できていない状況でした。
本当にやりたいことを見つける旅へ
そこでシビックテック・ラボは、自治体の首長や職員たちとの深い対話を開始しました。「本当に地域のために実現したいことは何か?」と問いかけると、職員からは日々の業務に埋もれてしまった本音や課題が次々と出てきました。これをもとに、理想や嬉しさを視覚化した「ビジョンとうれしさのツリー」を作成。さらに未来洞察を通じ、自治体として目指すべき理想像を明確にしました。
次に、現状の窓口業務を客観的に把握するために、業務フロー研修を行い、フロー図を共同で作成しました。また住民の視点に立ち、窓口サービスを再設計する体験ワークショップを実施。特に黒石市では、「書かない窓口」のプロトタイプ体験を行うことで、多くの具体的な課題や改善点を洗い出すことができました。その後、親和図を用いて真の原因を明らかにし、自治体としてどのようなアクションを取るべきか議論を深めました。


地域の多様なニーズに寄り添ったサービスデザイン
地域ごとに異なる課題やニーズをデータ分析により可視化しました。その結果、「行かない窓口」「寄り添う窓口」「移動・リモート窓口」「セルフサービス」など多様なサービスの形が浮かび上がりました。
さらに、対象地域とそこに暮らす住民の特性を考慮し、それぞれに必要な機能一覧を具体的に検討。実際の利用シナリオを設定し、各シナリオごとのリスク対策も入念に行いました。また、プロジェクトを実行可能な形にするため、フェーズごとに明確な目標や指標を定めたロードマップを作成。具体的にフェーズ1、フェーズ2、フェーズ3での達成目標、あるべき姿、期待される効果を明文化しました。
真のワンチームへの成長
プロジェクトが進むにつれ、職員たちは提案書を何度もブラッシュアップする中で、「本当にやりたいこと」「地域のために繋げたいこと」を明確に感じるようになりました。その結果、提案書をまとめる段階では自然と強い想いが込められ、自分たちが本気で取り組むべきことが明確になりました。
その熱意を自分たちの言葉で首長に伝えた瞬間、チームは本当の意味での一つのチームとなり、自律的で強力な推進力を持つプロジェクトチームへと成長しました。

生まれた持続可能な価値
プロジェクトを通じて明確に共有されたビジョンは、自治体にとって本当に必要な窓口の形を明らかにしました。そして改革に主体的に取り組み続けるチームが定着し、新たなプロジェクトチームが正式に発足しました。首長からの強い支持を得て、翌年度以降も継続して自治体内部での改革が推進される環境が整いました。
結論
本当に意味ある改革は、職員自らが描いたビジョンからスタートします。自分たちで主体的に決めたことだからこそ、持続的で情熱を持った取り組みが可能になります。地域のビジョンを原点として、一歩一歩着実に進めていくことでしょう。
次の成功者はあなた自身
2.デジタル × デザイン × データ
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ご覧のサービスの中で、デジタル、デザイン、データがそれぞれどの程度必要になるかを示した指標です。
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3.詳しく知る
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